それから2時間の間、あたしは静かに状況を考えていた。

あたし…なんでここにいるんだろう。

そして、なんでITSUKIがあたしの名前を知っていたのだろう…

そんな疑問がぐるぐると頭の中を回る

暫くすると、バタンという音とともにITSUKIが入ってきた。

服は汗をかきすぎてベトベトになっている

「あの…」

あたしが声をかけるとITSUKIは、

「あ、急にごめんね…ちょっと話し…いいかな?」

「え…でも紀恵が…」

「友達なら、俺のマネージャーが送ってくれるから大丈夫だよ」

「じゃあ…春樹くんのこと…話してくれるんですよね?」

「うん」

と言ってITSUKIはゆっくりと口を開いた。

でも、その言葉は、あたしにとってとても衝撃的な一言だった。