『……千明、ほら…機嫌なおしてよ』 …なんで、悪いのかはよくわかんないけど…。 そんなことを心の中で思いながら、私はそっと、千明に向かって手を差し伸べる。 千明は、そんな私をチラリと見ただけで、フイッと視線を反らした。 『…智がいいなら智と一緒に行けばいいじゃん』 『…は?』 さすがに、軽くイラッとくる。 『お、落ち着けって千明!!美空ちゃんも、落ち着こうよ、ね?』 智くんも微妙な空気を感じ取ったらしく慌てて私と千明の間に割ってはいった。