プクッと可愛らしく頬をふくらませてみるが、千明にそんなものが聞くはずもなく… 『却下』 そう言い切られてしまった。 千明曰く、ホラー映画は好きだけど、あんなに人が一杯いる場所で見るのは怖さが半減するから嫌なのだそうだ。 『千明のケチ』 『なんとでも言え』 私が諦めてフイッと視線を千明から反らした時だった。 『それ、オレが一緒にいこうか?』