千明side



オレは、未だに呆然と、美空の走り去ったあとを眺めていた。




…ははっ、あー…本格的に嫌われたか?




そんなことを考えながら苦笑いを浮かべ、立ち上がる。




『…だっせ、自分が傷つきたくないからって…オレの方から美空を手放してどうすんだよ…』




はぁ…と、肩をおとすオレ。




その時、ふと、先ほど美空から投げつけられた袋に目がいった。