とっさのことで何がおこったのかわからない





「……大丈夫……か?」




彼の顔が見えない




汗とコロンの香りが混ざった匂い




彼の香り





鼻にツンと通った





そしていまの私の状態に気付いた




「ごめん!!」




彼の胸にうずくまって両腕にスッポリ身をゆだねていた




抱き締められていた





彼はすぐに離してポケットに手を突っ込んだ





胸の鼓動がヤバい…