大声でそんな他愛のない会話をしていると



「はい、着いたよ」



いつの間にか大学の門の前に着いていた




「ありがとう」




20分も掛からなかった



意外と近かったんだ




「またね、多恵ちゃん。」




「もう会わないと思うけど!またね!!」



千景さんに手を振って後ろを向いて走り出したところで




「ひゃあ!」



後ろから腕が伸びて来て首に腕を回された



羽交い締めってやつ??




「なにすんの!痛い!」




「もう会わないなんて言わないでよ」



千景さんが寂しそうに耳元で呟いた