「西野くんって一人っ子だっけ?」


「そうだけど、なんで?」




ある昼休み。

センセーの城こと、英語科準備室の片付けを手伝っていると、なんの脈絡もなくそんなことを聞かれた。




この部屋はもともと英語関係の資料置き場で、教員が机をおいて仕事するような場所ではなかったため、センセーが使い始めた今も物が溢れかえっている。



少しでも仕事をしやすいようにと、こうやって空いた時間に少しずつ片付けをしているセンセー。


今日は偶然昼にセンセーと鉢合わせたため、こうして片付けの手伝いをする羽目になった。




「いやね、あたしの勝手なイメージでは一人っ子は片付けができないものなんだよ。あたしもそうだし。」



「…世の片付けができる一人っ子に謝れ。てかそう言うのって一人っ子とか関係ないだろ。」



「まぁ、家庭環境とか性格とかあるしな。そうだよね。」



たまに血液型とか兄弟構成とかで性格判断みたいなのやってるけど、あーゆうのってまったくあてにならないよな。