「みんなそうやって先生のこといじめるんだ。」



廊下のタイルにのの字を書いてイジイジするセンセー。

本当にそうやっていじける人ひと初めて見た。



「センセーだからできるんじゃん。俺、基本どうでもいい人には話し掛けすらしないからね。四足歩行見ても完全にスルーだから。」


これは本当だ。
他の教師が何か忙しくしてたり困っていたところで、俺が手を貸すわけがないし、話し掛けすらしない。



「センセーだから、特別。」



そう言うと、あからさまに顔を緩めるセンセーを可愛いと思ってしまったが、まぁ仕方ないだろ。

可愛いもんは可愛いんだ。



「探し物、手伝おうか?」


「え、いや、大丈b…」


「せっかく俺が手伝ってやるって言ってんだ、素直に手伝われときなよ。」


「……うん。ありがとう。」



嬉しそうにはにかんだセンセーはさっき以上に可愛かった。