16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~

何だったのかわからずぼうっとしている私を余所に、高野君は「恋未満だな」と呟く。

その言葉に、瀬川さんと高鴫さんは意味深に頷いていた。





「今日暇?」



名良橋君にそう言われたのは、SHRが終わってすぐのこと。

いきなりの提案に頭がついて行かず、フリーズしてしまう。

そんな私の前で、名良橋君は手を振った。

尚も固まったままの名良橋君の横から、高野君と高鴫さんが出て来た。



「名良橋、説明が足りねぇよ。今日、男バス簡単な調整で終わるから、みんなで晩御飯食べて帰ろうってなってさ。それでその間、待っててくれないかなって」

「あ、あぁ……成る程」



確かに、説明が足りないよ名良橋君……。