16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~

「ど、どうかした……?」

「いや、まさか早坂さんの口からそんな言葉が出るとは思わなくて。丁度私も今提案しようとしてたし」



高鴫さんに続き、「俺も」「私も」と2人が続く。

予想外の展開に、今度は私が目を丸くした。

皆でサボるより、今は1人でいたいんだけどな……。

梨央さんに言われたことがどうしても頭から離れず、すっかり乗り気な3人に苦笑いを浮かべるしかない。



「どこ行く?」

「屋上はカップルの遭遇率高いから、却下。リア充見てるとイラつく」

「あれお前、北高の彼氏と別れたわけ」

「昨日フってやったわ」



進んでいく会話について行けず、愛想笑いを浮かべながら窓の外を見ていると。

いきなり背後から腕を掴まれ、半ば強引に立たされた。