双子の物語




脇にはさんだ体温計を見てみると、





「37.3……まだ下がってないし……。」





心のなかでため息をついた。





そして何となく、大輝の寝顔をずっと見ていた。





もう眠くならないし、かといって布団から出ちゃうと大輝が起きてしまう。





身動きがとれないから、何となくね。





……寝顔かわいいな。





本人には直接言えないけどね。





……キスしてもいいかな?





いやいやなに考えてんの私っ!





変態みたいじゃん!





……でも少しなら。




自分でこんなこと思うなんてビックリだ。





私って、本当に大輝のこと……好きなんだね。