それでも渚は追及することもせず、何も触れずに一緒にいてくれる。

私はそれに甘えているだけだ。

返せるモノなんて、本当は何も無いくせに…。



「楓!今度の日曜、海行こうぜ!」

「海…?」

「絶景スポット知ってるからさ!晴香も誘って」


ある夏の日だった。

渚に誘われた海で、とんでもないことが起きる。