その花を見る瞳はひどく優しく、とても人を傷付けるような人間には見えない。 どこか儚く、切ない横顔も、犯罪者として裁かれた故に出来る表情なのだろうか…。 それとも… 「どんな花をお探しですか?」 優しく落とされた言葉に、青年はゆっくりと見上げた。 太陽が、眩しい。 黒い影となってよく見えない女性は、しかし微笑んでいるのがなんとなく分かる。 青年も少し微笑って 「青い、花を…。」