果てしなく広がる青い空 ふわふわの白い雲 キラキラと眩しい太陽 温かなコンクリート 正直、もう一度 陽の下に出られるとは思ってもみなかった…。 青年は監守に頭を下げ、くるりと踵を返した。 右に行くか左に行くか迷った挙句、青年は右を選んだ。 歩いていくと、店先に色とりどりの花が並べられている花屋が目に入った。 青年は荷物を置き、店先の花にふわりと触れた。 それは、青い、花だった。