うしろの正面だーあれ vol.2



世界から存在を抹消されたことなど何も知らない杏奈は、溜め息ばかり吐いていた。


嗚呼、何故こんなことに…。


父の為にやったことなのに…。



父に褒められたいが故。


父に認められたいが故。


父に、愛されたいが故…。