「この手が憎い…」 ガンッガンッガンッガンッ… 青年は、冷たいコンクリートに自身の拳を幾度となく打ち付けた。 次第に血が滲み、赤く腫れていく。 そんな痛みにも構わず、青年は自身を痛めつけた。 監守に止められても、青年は自身の手の甲の肉を噛みちぎる勢いでかぶり付いた。 「この手がっ…! 憂を奪った…!!」 悲痛なその叫びは、毎夜の如く聞こえていた。