冷たいコンクリートに囲まれた刑務所に、高らかな笑い声が響く。


それは少し狂喜めいていて、不気味なことこの上なかった。


「静かにしろ!!!」


監守が怒鳴る。


すると、その笑い声はピタリと止んだ。


「死んじゃった…。」


か細い声で、ポトリと落とすように呟く青年の瞳からは、一筋の涙がこぼれ落ちていた。


「僕のせいで、死んじゃった…!
ぁああぁああぁぁあぁああああああぁあぁあ!!!!!」


叫びながら、青年は自身の頭を強く抱えた。


「…………………。」


監守の心は痛んだ。


本当はお前のせいではないのだと言いたい。


しかし、言ったところで青年の性格からすれば、再び復讐という名の犯罪を犯してしまうだろう。


今はそっとしておくべきだ、そう思った監守は静かに引き返した。