「は、はい……」 近ーいっ! そう思いながら、目を逸らす。 「……湊斗!まだ帰ってなかったの?」 そんな声が聞こえた共に、後ろへ引っ張られる生徒会長さん。 「なんだよ!」 彼の襟元を握っているのは……。 「南さん!」 「知紗ちゃん、久しぶりね!」 我が百合丘女子の生徒会長であり、霞のお姉さんの南さん。 「まったく、湊斗がごめんね?早く帰るよっ!」 南さんは襟元から手を離し、今度は生徒会長さんの鞄をグイッと強く引く。 「ちょっ、鞄から手ぇ離せって!ちぎれるから!」