男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~




……ごめん。

やっぱり我慢なんか出来ねぇ。


周りに誰もいないことをいいことに、知紗の華奢な体をそっと抱き寄せた。



「あ、あの、篤樹……?」

「俺が悪いんだ」


きっと知紗は、さっき俺が不機嫌になったのを自分のせいだと思ってるんだろう。



「先輩……俺以外の男が知紗のことを可愛いなんて言ったから……妬いたんだ」

「へ……?」


俺の腕の中でピクッと肩を上げた知紗。



「篤樹がヤキモチ、妬いてくれたの?」


小さな声だけど、確実に聞こえたその言葉。