「つーか、そんなことより……」 なぜか近付いてくる篤樹の整った顔。 近くで見るとほんと肌きれー… なんて考えている間に、篤樹の唇があたしの耳元まできていて。 「今度は2人でデート、しような?」 その近すぎる距離で、優しく甘い口調で言われた。 その時、プシューと開いたドア。 「じゃあな。また連絡する」 あたしの顔が赤くなってることくらい篤樹は気付いてるはずなのに 素知らぬふりをして電車を降りてしまった。 「篤樹って、ほんとズルい……」