「………って、何で、チャックを開けようとしてんの!?」
いつの間にか篤樹の手がパーカーのチャックにあった。
「今だけ。ここ人いねーからいいだろ?」
「そういう問題じゃないっ」
焼けたくないのもあるけど、ほんとは身体を見せるのが恥ずかしいだけ。
木の日陰なんだから、焼けることはないもんね。
「じゃあ、どういう問題?」
「い、言わないよそんなの!とにかくパーカーは脱がないから!」
あたしはそう言うと、ふんっ、と分かりやすくそっぽを向いた。
霞と魁斗くんと4人で遊べばいいじゃん!
と、あたしは木の日陰から出ようとした。



