あたしは悲しくなりながら、渋々着替え始めた。
そして、焼けないようにパーカーも着てから、霞と一緒に更衣室を出た。
「知紗!」
木の日陰で待っていたらしい篤樹が、片手を上げて微笑んだ。
「霞!……うわ、超可愛い」
「ほんと!?やった♪ね、あっち行こうよ!」
霞と魁斗くんはそんな会話の後、海の方へ歩いていった。
「…篤樹?」
なんか動きが止まってるような…
「………可愛い」
「へ?」
「つーか、パーカー脱いでよ」
「…………へ?」
可愛い?パーカー脱いでよ?
一気にその2つを言われて、あたしの思考がストップする。



