「何でそんなにイヤなの?」 「ゔっ……」 篤樹はいないと思うけど……平塚くんはもちろんいるし、 生徒会関係で湊斗先輩もいるかもしれない。 だって……会いたくない、ってより……どんな顔して会えばいいの?って感じ。 「理由も言えないなら、さっさと行く!いってらっしゃい」 あたしの背中を押すお母さんに、抵抗する暇もなく──… 気付いたら外に出ていた。 「お母さんの……バカぁ!」 やけくそになって、ドアに向かって叫んでみるけど 何だか虚しくなって仕方なくとぼとぼと歩きだした。