「さっき撮影終わったんだ。少し話さない?久々だし」 明里に促されて、あたし達は近くの椅子に腰を下ろした。 スタッフさんが明里に紙コップのお茶を渡して、ついでにあたしにもくれた。 「──…知紗は相変わらず男嫌いなわけ?」 「ブッ!!」 口に含んだはずのお茶が飛び出る──…前に何とか押さえたけど、 危なかったぁ… 「その反応……まさか克服出来たのっ?」 「いや、違…っ」 ……違うの? あたし……男嫌いって言ったら、篤樹のことも嫌いだって言うことになる。 それは──…おかしい、よね。