「……は、はい。行きます」 そう答えるしかなかった。 「ん、分かったなら行ってよし」 朔はニコッ柔らかく微笑んだ後、顎で校舎の方を示した。 「知紗っ!大丈夫だった!?」 教室へ戻ると1番に霞が飛んできた。 「うん、いろいろ言われたけど…朔が助けてくれたから叩かれずに済んだよ」 「──…っえ!?」 あたしが席に座っても、霞はあたしの机の横でぼーっとしている。 「ツッコミどころが多いわよ、知紗!!」 「へ?」 あたしふざけてないんだけどな…