男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~




「湊斗って、案外分かりやすいやつなんだ…」

「……ん?なんの話?」

「いや?こっちの話」


あたしが尋ねても、霞は意味深に微笑むだけだった。


……ま、いいや!


あたしは細かいことを気にしない主義だし!



「知紗ちゃんっ!」


あたしがグッと拳を握った時、また誰かがあたしの名前を呼んだ。



「あっ……!平塚くん!」

「大丈夫?すごく心配してたよ」


そう言って眉を下げる平塚くん。



「大丈夫だけど……ごめんね?二人三脚出来なくて」


走る前に倒れたもんね、アホなあたし……!


あんなに練習したのに。