「ま、すぐに分かるよ」
思わず首を傾げているあたしに、湊斗先輩はニッと口角を上げた。
「あ、お姉ちゃん呼んでるよ?」
霞が指差す方向には、南さんと他にも生徒会のメンバーと思われる人達がいた。
「やべぇ、勝手に抜けてきたからな……俺戻るわ」
南さんの様子を見て、顔色が悪くなった湊斗先輩。
……確かに南さん、機嫌悪そう?
「知紗ちゃん、またあとでな!」
「はい、さっさと行く~」
「霞、うるせぇ!」
嵐のように去って行った湊斗先輩に、ペコッとお辞儀したあたし。
またあとでな、って言われたけど……なんのことだろ?



