「大変なのは知紗の方よ?いったい何人にコクられるのかしら……?」 フフッと、妖しげな笑みを浮かべる霞。 「あたし、関係ないよ?雰囲気だけ味わいに行くよ」 いわゆるただの傍観者ってやつ。 それだけでも、きっと楽しいよね? 「そんなこと言っていられるのも、今だけよ。……じゃあ、そろそろ行く?」 霞がイスから立ち上がって、首を傾げる。 前半の言葉が気になるけど……ま、いっか! 「うん、行こっ!」 あたしもベッドから下りて、霞と一緒にグラウンドへ向かった。