「……ん……」 目を開けて、すぐ視界に入ったのは白い天井。 やけに眩しく感じる蛍光灯。 背中には、フワフワと気持ちいい感触を感じる。 「知紗ちゃん!」 眩しさに目を細めているあたしの顔を、覗き込む人が1人。 ……誰……? 「……大丈夫?」 その人は、自分の手のひらをあたしのおでこにピタリとくっつけた。 ……シトラスの香りと、熱い手。 「……っ!!」 あたしが身体を起こすと、彼は柔らかく微笑んだ。