『続きまして二人三脚です、選手は入場してください』 何事もなくプログラムは進み、午前最後の競技は二人三脚。 桐山と百合丘の2年生が、揃って入場する。 「頑張ろうね、知紗ちゃん!」 あたしの横に並ぶ平塚くんが、ニコッと微笑む。 「うんっ」 なんだか緊張してきちゃった……。 あたし達3組と桐山のC組は黄組で、レースでは、一気に5クラスの計10人が走る。 あたし達の順番は真ん中辺りだから、そこまで緊張しなくても大丈夫か……。 余裕ができたあたしは、周りを見渡す。 「……えっ……」