「……藤田さん」
「でも、セッチにはカオちんみたいなエエ子、もったいないわぁ!!…なぁ!?思わへん!?」
人気のない裏庭。
変に明るいウチの声が、響きわたる。
もし人がたくさん通ってたら、何事かいな、いうて注目浴びてもたやろな。
だって声のボリューム、めっちゃおっきかったし。
急に、どうやってボリューム調節したらええんか。
…わからんく、なってしもて。
「もーったいない!ホンマ!!」
「……藤田さん」
「えっとなぁ…ほら、牛!!牛にな、エサとして万札食べさせてまうくらいもったいな……」
「…なんで、泣いてんの」
「………っ、」
玉木くんのやさしい声に、ヒュッて、息を詰めた。
…なんで泣いてんの。
泣いてる?だれが?
…ウチが?ううん、泣いてへんよ。
なに言うてんの。泣いてないよ、でも、



