胸の奥が、めっちゃチクチクする。
チクチクどころか、グサグサ刺さってくる。なにこれ痛い。
…めっちゃ、痛い。
「藤田さん」
新しい麺出そうとして、両手で袋を引っ張っとったとき。
うしろから、ポンッて肩をたたかれた。
「交代の時間やって。今から休憩」
「あ……」
声かけてくれたんは、玉木くんやった。
頭にねじりはちまきつけとっても、揺らぐことない王子様フェイス。
漂うのは庶民臭どころか、高級感や。
時計を見上げてみたら、たしかに1部と2部の交代時間になっとって。
やっと交代や〜、って。
熱ぅてしゃーなかったわ〜、って。
数分前なら、そんな風に思たはずやのに。
「…あ。ウチ、まだ焼くで!?」
ギュッと、コテにぎりしめて。
ウチは無理やり口端引き上げて、玉木くんに笑いかけとった。



