ボーゼンとしとったら、セッチはチラッと時計見て。
「じゃ、おばちゃん。そろそろ帰りますー」
「ええっ、もうー!?」
「うん。晩飯の時間やし」
「また来てなぁ〜!絶対やで〜!!」
こっち見向きもせんと、スタスターッて玄関の方に歩いて。
バタン!て音立てて、家から出て行ってしもた。
「………」
ウチはイスに座ったまま、ポカーンや。
……え。
な、なんか、ホンマずいぶんアッサリやな。
でも、当然か。おかーさんに無理やり連れてこられただけなんやもん。
用事あったわけやないねんもん。
サクッと帰るんがふつうよな。
そうや。それが当たり前やねん、けど。
でも、ちょっと前まで、ウチがどんだけいやな顔しても、部屋に上がってこようとしとったから。
引きとめられるんは、ウチの方やったから、なんか。



