でも2回目も、もうちょいっていうところで、バーにかすって失敗になって。
迎えた、3回目。
最後の回。これあかんかったら、もう挑戦権はない。
何回目かのスタート位置に立つ後ろ姿に、ウチは応援席から、想いを込めた。
跳んで。跳んで、セッチ。
セッチ、がんばれ。
…がんばれ。
喉まで出かけてて、ほんま、がんばれって、叫んでまいたくて。
勇気ふりしぼって、口を開いた。
「…セッ、」
「古町くーんっ!!がんばれーっ!!」
せやけど、となりから飛び出たカオちんのおっきい声援と、かぶって。
勢いにおされて、また喉奥に、引っ込んでまう。
何も言えんまま、見つめる先。
セッチが、走り出す。
ゆったり。風を切るんやなくて、自分の中に取り込んでいくみたいに。



