おれはいけ好かん思とるけど、タマキがなんでもこなす男やいうのはいやでも知っとる。
見た目かて、ファッション雑誌行けるクチや。
そんなジョーカーみたいな男に本気出されたら、さぁ。
敵わん気ぃしてった。そんなんおらんでも、ただでさえうまくいってないねん。
自信とか、これっぽっちもない。
好きやってこと、伝わっとるはずの今でも、おれとこふじはなんも変わらん。
脳裏に浮かぶ。こふじの腕におる、おれがとったんやないクマ吉。
おれとおるときよりずっと、タマキとおる方が笑っとる、こふじの姿。
「っ、」
ジャリッて、足の裏に痛みが走って、気づいた。
そういやおれ、靴貸して素足やったな。
夏場でもさすがに素足で地面っつーのは、冷たいもんやわ。
今さっき小石みたいなんが刺さったとこ。
痛ない痛ないって思えば思うほど、ヒリヒリ痛い。



