変にマジメで、いつだって一生懸命で、見とったらもう、ギュウウてしたなるわ。
「……知っとるわ」
「ふふ」
真っ赤な顔でふてくされたおれのとなりで、若松が笑った。
そんで二人で、前歩きだしたこふじらぁについて行こうとした。
そん時や。
「古町くんは……っ、わ!!」
グッと、Tシャツのそでを引かれて、歩みが止まる。
なんや思て振り返ったら、転びそうによろける若松。
その足元に、鼻緒がちょん切れた下駄が、転がっとった。
「わ、切れてもた!!」
「大丈夫か?足ひねったんちゃう」
「ううん、平気」
「ちょい見せてみ」
しゃがみ込んで、転がった下駄を拾う。
結んでどうにかならんかと思たけど、鼻緒、そんな結ぶ余裕もって作られてへんし。
ほんま、見事に切れとって、応急処置のほどこしようがない。
「これはアカンな…しゃーない、おれの靴と…」



