「古町くん」
「………」
「古町くん!!」
「へっ、ハイ?」
「食べる?」
そんなしおっしおのおれに声かけて来たんは、若松やった。
いきなりやったから目ぇ丸くして、差し出されたブツを見る。
棒の先に、重そうな着色料多使用の赤。
どうやらさっきこふじが言うてた、パチパチするりんご飴らしきモノらしい。
「…いや、ええよ」
「あれ。古町くんてもしかして、甘いもの苦手系男子?」
「…なんやそれ」
アッサリしたしょうゆ顔にぴったりの、サバサバした早口で話す若松。
おれからしたら全然見下ろせる身長やけど、それでもこふじよりだいぶ、背ぇ高い。
バレー部とかそこらへんっぽいな。部活。
つーかおれ、若松のこと、こふじの友だちってこと以外全く知らんけど。
そんなん、思とったら。
「古町くんて、いつからこふじのこと好きなん?」
「〜ゲホッ…!?」



