「セッチ、おいてくでー」
「へ」
おれがものごっつ感激に浸っとるうちに、もうみんな、先に歩いていってまいよった。
…なんやここにおるやつ、全員薄情か。
急いで追いついて、タマキの隣に並ぶ。
前を女子二人が下駄でチョコチョコ歩いとるから、必然的に、男子二人が後ろポジションや。
べつに、こいつのとなりなんか、歩きたないねんけど。
自分より若干高い位置にある顔を、横目で思いっきしにらみつける。
「どうかした?古町くん」
「だまっとれ」
まあええ。こふじの横コイツにとられるよりはええ。
見とれよ、タマキ。
水色浴衣こふじの周囲は、おれが死守する。



