たぶんその視線は、おれの右額の生え際んとこにあるキズ。
…は?キズ、どこでこさえてきたんかって?
意識しだしたら、まだ新鮮なソレがちょっと痛む。
「はあ……」
思い出しため息ひとつ。どうしたもこうしたもないわ。
…これ、こふじとやり合ったキズやがな。
「〜セッチ、ほんま最っ低やな!!」
それは、今から数時間さかのぼった、昨晩のこと。
こふじの部屋でこふじに、本気で殴られた。
こぶしちゃう。ケータイの角で、や。
ひどいやろ?ケータイの使い方間違っとるよな?
…まあ、それもこれも、おれが無理矢理こふじに迫ったからやねんけど。
えーと。何から話したらええかいな。
そう。おれ、こないだこふじと、その…2人でな。出かけてんか。
映画、観に行ってん。題名忘れたけど。



