こうやって、なぁ。
ほかにはだれも、おらんくて。二人だけで。
こうやって、キュウ、て。指にぎるみたいに。こふじがおれのこと、頼ってくれて。
そしたらこんな風に、やさしくできんのにな。
手ぇ伸ばしただけで、お前のことビビらせたり、せんのにな。
…アホやなぁ、おれ。
怖がらせて、困らせて、悩ませて。なんでこんなに、うまくできへんのやろ。
なんでこんな、やさしくするん、ヘタクソなんやろ。
頭に置いとった手、おでこの上に移動させる。
タオルがまたぬるなっとって。
替えなアカンなって、タオルめくったときやった。
「…セッチ……?」
こふじがうっすら、目ぇあけた。
ぼんやりしたまま、おれのこと見上げる。
「…ごめ、ウチ……寝とった…?」



