カーテンちょっと開けて、外をのぞく。
こふじの家の、赤い車がもどってくる気配は、まだない。
「…こふじ?」
話しかけたけど、反応がなかった。
振り返ってみてみたら、いつの間にか、スースー寝息たてはじめとったこふじ。
力入ってない左手が、くてん、て、顔の横に転がっとって。
無防備。赤ん坊みたいや。
「…寝たんか」
床に座って、ベッドにもたれて。
ホッ、て、息はいて。
こふじの顔、今日はじめて、ゆっくり見る。
…今日、っていうか、ここ最近。
こんな近くで、こふじのこと見る機会、なかったよな。
起こさんように、そっと。人差し指で触れてみる、こふじの左手。
…なーんや。こふじ。
華奢な体型でもないくせに、親指、おれの人差し指より、細いやんけ。



