こふじの頭の下。
完全に水になりはてた氷枕を引き抜いて、ため息。
もっかい凍らさなアカンけど、それまで時間かかるしな。
「この家冷えピタとか置いてないからな…ちょー待っとけよ。タオルと、あと…」
「…あ……タオルなら…洗面所の、下から、二番目…引き出し…」
「わかっとるわ。お前はもうしゃべんな」
何年一緒おると思っとんや。
こふじの家のことなら、ほとんど把握しとる。
予備の歯磨き粉置いとる場所も、知っとるわ。
…こういうのって、どこで覚えた知識なんやろな。
ロクに看病した経験なんかないくせに、水分補給と、冷却。
そういうのが必要って、調べんでも身についとって。
冷蔵庫にあったポカリ、持って上がって、飲ませて。
氷水はった洗面器にひたしたタオル、しぼって。
ポタポタならんの確認したあと、こふじのおでこにのせる。



