こふじの膝のうしろに手ぇ差し込んで、持ち上げる。
ヒョイ、て。軽いのイメージしとったけど、筋肉質なんか、案外重い。
「~セッチ…!!」
「落ちんなよ」
しっかり持ち上げなおして、家の中に入った。
すぐに階段上って、こふじの部屋に向かう。
「セッチ、あ…あかん…」
はよ、寝かさな。
そう思て急いで、二人分の体重でドシドシ、階段上がる途中。
ガラガラ声で、こふじがなんか言うてくる。
「なに」
「あ、アカン…部屋……」
おれの腕の中で、真っ青な顔のまま、でも、ほっぺただけ赤くして。
泣きそうな顔で、こふじが言うた。
「ま…だ……なんも、決めて、ない……」
「……」
決めてないって、なんや。
「なにを…」



