「兄はその時暴走族のトップ…総長でもっと
家に帰ってくることはなくなった。
親友も兄が怖くて近寄らなくなった…
大好きな彼氏も父親に犯された彼女は嫌だと
私にメールで一言別れようと言われて
私の周りには誰も近寄らなくなった
本当の一人になった私は心も体もボロボロで、でも父からの虐待は終わらなくて…
犯されるのもだんだん回数が増えてきた…
『美和子…美和子…』と狂ったように母の
名前を呼びながら実の娘の体に欲情して
『美和子にそっくりだ…』そう言って私の
体に舌を這わせる父の声や感触が
今も忘れられない…私はもう限界を越えていた
だから抵抗する気力もなくされるがままだった
ご飯もなかなか喉をとらないほど…
でもある日お兄ちゃんが帰ってきたことで
全てに終わりがきた。」

一言一言震える声で言葉を並べる
千晃の過去は俺には計り知れないものだった。