【完】一途彼氏が愛する毒舌彼女

ないない…てかそんなことさせない。

「そっか…」

「北山颯真!どうした?!」

落ち込んだ様子でドアの
方に歩いていく北山に千晃が声をかけた。

「失恋したから泣くんだ…」

北山の気持ちは分からなくもない。

だけど千晃のことになると別だ。

「あーそうか…北山颯真ごめんな…
お前の気持ちだけもらっとく!」

千晃の言葉は正解だと思う。

流石俺の婚約者であり彼女だ。

「あぁ…ありがとぅ…」

北山は泣いていると思う。

俺はその背中を見て心の中で
ありがとうと呟いた。