「隼斗、ごめんね。 淳ちゃん、口が悪いから」 そう言うと、ううんと首を振る。 そして、 「城内って、いい人だよね」 ぽつりと呟いた。 ……え? 隼斗、今いい人だって……。 隼斗と淳ちゃんって犬猿の仲じゃ……。 「俺が悪いのに」 「え……」 「本当なら、俺なんて城内に殺されてもいいはずなのに」 あたしはまじまじと隼斗を見た。 隼斗は悲しそうに眉を寄せていて。 泣いてしまうのかとさえ思えた。 まさか…… まさか隼斗がね……。