あたしの隣りには、もはや翼はいなくて。

社交的な翼は、既に新たな仲間探しに出向いていた。

当然、知っている人はその隣りにいた比較的静かな隼斗だけになってしまうのだが……





「隼斗!隼斗は工学部だっけ?

すごいよね、理系!!」



「え……あぁ……まぁ……」




アルコールの力を借りたあたしの威力は素晴らしかったのだ。




明らかに引いている隼斗にずいっと近付き、グラスにビールを注ぐ。

隼斗は困った顔をしながら、グラスに口を付けた。