ー美優sideー 「美優ちゃん、大変だね」 ボーッと練習風景を見ているあたしに、気を利かせて先輩が話しかけてくれた。 まだ肋骨は完全に治っておらず、テニスなんて出来る状態ではないあたし。 それなのに、あたしはサークルの練習に顔を出していた。 もちろん、自分だけ仲間の輪から外れてしまうのも嫌だった。 だけど一番は……