守ってくれますか?

「え、あ、そ、そのっ・・・・」

わわわ・・・アンリ様、鋭いっ

「言い逃れはできないわよねぇ。私が謝ってたのを無視して聞いてきたんだものねぇ。」


あぁあああ/////

恥ずかし!アンリ様の意地悪っ!


「ふふ。ナオ様との婚約は破棄するわよ?安心しなさい。」

「は、はい・・・///」

「ってことで。行けば?」

「・・・・・・・へ。」

「へ、じゃないわよ。ほら、さっさと行きなさいよ。ナオ様のところへ。まだ気持ち、伝えてないんでしょう?」

「え、で、でも・・・・」


いきなりすぎっていうか・・・


「そもそも、ナオ様はアンリ様と結婚したいのかもしれませんし・・・」

アンリ様綺麗だし、きっとお金持ちなんだろうし、充分ありえるよ・・・

「なに寝ぼけた事ぬかしてんのよっ!!!」

アンリ様が怒鳴った。

「ヒカリ、まだ気付いてないの!?鈍感にもほどがあるわよっ!

とにかく、さっさと行きなさい!!!伝えないなんて言わせないわよっ!!!」

もの凄い迫力で、アンリ様は私をドンッと突き飛ばし、部屋から追放した。


「行きなさいよ!伝えてきなさい!庶民の分際で伝えないとか、許さないんだからっ!!!」



バンッ!!!



騒々しい音がして、ドアが閉まった。



・・・・・・・・アンリ様、背中、押してくれたの?


不覚にも、涙が溢れそうになった。
嬉しくて。





―ヒカリside end―