追いかけねば・・・って、追いかけられないか。


「なーんでレインとやらは残ってんの?」

シュウがのんびりと聞いた。


「お前誰だ?」

「俺?シュウ・ロスト。ナオのいとこ。」

「ああ、異母兄弟の兄の方か。」

「知ってんだ!」

「それくらいはな。」


レインはそう言うと、俺を見た。


「ナオ。王はどこにいる?王と話があるのだ。ついでに、ナオとシュウにも。」

「【魔の国】関連か?」

「もちろん。」

「王様は寝室で女とイチャイチャしてると思うぜ?」


シュウがさらりと言った。


「構わない。イチャイチャはやめればいいのだ。」

「そうだな。案内する。シュウ、お前も来い。」

「アイアイサー☆」

「アンリ、話はまた次の機会に。出ていいぞ。」


「は、はい・・・・・」

アンリは曖昧に頷き、ふらりと出て行った。




アンリが出て行くと、俺達も親父の寝室に向かった。


俺の親父・・・国王は、女癖が悪く、コロコロ女を変えてイチャイチャしている。

困った親父だが、それを誰も強く言えない。


レインが言ってくれると良いのだが・・・・・・

レインに限って、言う事は無いだろう。


俺だって言いたいが、仮にも王子だからな・・・。